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相殺禁止の意思表示【民法改正】

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相殺禁止の意思表示

  1. 二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
  2. 前項の規定は、当事者が相殺を禁止、又は制限する、旨の意思表示をした場合には、その意思表示は、第三者がこれを知り又は重大な過失によって知らなかったときに限り、その第三者に対抗することができる。

相殺ができる場合の要件

  • 2人が持つ債権の種類が同一であること
    →例えば、貸金債権と代金債権は、どちらも金銭債権なので同一の債権です。一方、代金債権と引き渡し債権は同一の債権はないです。
  • 自働債権が弁済期にあること
    →例えば、AがBに100万円を貸し、Bの返済期限が2月2日とします。つまり、Aの貸金債権の弁済期は2月2日です。逆に、BはAに100万円を貸し、Aの返済期限が5月5日とします。ここで、Aが相殺をしたい場合2月3日以降であれば、Aの貸金債権の弁済期は過ぎているので、いつでもAから相殺を主張することはできます。Bから借りたお金は5月5日までに返せばいいのですが、例えば、3月3日に相殺するということは、3月3日にBに返済したのと同じことなので、早めに返済したことになり、Bに不利になることはないですね!

相殺ができいない場合

  • 弁済期がまだ来ていない債権を自働債権として相殺することはできない
  • 為す債務は相殺できない。
    →たとえば、芸能人Aがテレビに出る債務は、対当する債権(相殺できる同種の反対債権が存在しない
  • 不作為債務は相殺できない
    →不作為債務とは「あることをしないこと」 を目的とする債務。たとえば日照妨害となる建物を建てないという債務。これも対当する債権は存在しないとされます。
  • 同時履行の抗弁権等の付着した債権を自働債権として相殺することはできない。
    【理由】一方的意思表示によって、相手方は理由なく抗弁権を失うことになるから(これは具体例があればわかりやすいので個別指導でわかりやすく解説します)

ここまでは改正前も改正後も同じです!改正があったのはここからです!

相殺禁止特約があった場合の第三者との関係

改正前の民法では、相殺禁止の意思表示について、善意の第三者に対抗できないとしていました。しかし、今回の改正により、第三者悪意又は重大な過失により知らないときに限り、第三者に対抗できるとして、債権譲渡における譲渡禁止特約と同じルールに整えました。