宅建のすべて 宅地建物取引士資格試験に関する情報を公開!

不法行為債権を受働債権とする相殺の禁止【民法改正】

宅建通信講座メルマガ

不法行為債権を受働債権とする相殺の禁止

次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。ただし、その債権者がその債務に係る債権を他人から取得したものであるときは、この限りでない。
(1) 悪意による不法行為に基づく損害賠償に係る債務
(2) 人の生命又は身体の侵害に基づく損害賠償に係る債務((1)に該当するものを除く。)

適用場面の見直し

不法行為に基づく損害賠償請求権を受働債権とする相殺を全面的に禁止していました。
しかし、民法改正によ、不法行為に基づく損害賠償請求権を受働債権とする相殺につき、(1)悪意による不法行為に基づく損害賠償に係る債務と、(2)人の生命又は身体の侵害に基づく損害賠償に係る債務((1)に該当する者を除く)の二つに絞って相殺することはできないとしました。

その結果、これまで相殺が禁止されていた物損の過失事故の加害者(債務者)は相殺をすることが可能となります。(悪意による器物損壊の加害者(1)に該当するので、相殺はできません)。他方、安全配慮義務違反の人身損害の債務者は、相殺が禁止されることになります。