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賃貸借(民法)

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このページでお伝えするのは「民法」の賃貸借です。建物や建物所有を目的とした土地の賃貸借のルールである「借地借家法」についてはここでは解説していないので注意しましょう。

賃貸借契約

賃貸借契約とは、
賃貸人(かす人)が、賃借人(かりる人)に目的物を使用収益させ、
賃借人が、対価(賃料)を支払う契約をいいます。

そして、賃貸借契約は当事者の合意のみで成立します。

賃貸借の存続期間(契約期間)

賃貸借の存続期間は原則として20年を超えることができません。当事者間で20年を超える期間の定めをしても、その期間は20年に短縮されます。

また、賃貸借契約で定めた期間が満了した後、その期間を更新することができるが、この場合には更新の時から20年を超えることはできません。

期間の定めのない賃貸借の解約の申入れ

当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができます。
この場合においては、解約の申入れの日から下記期間を経過することによって、賃貸借契約は終了します。

  • 土地の賃貸借・・・1年
  • 建物の賃貸借・・・3か月
  • 動産の賃貸借・・・1日

賃貸借契約の更新

賃貸借の期間が満了した後、賃借人が賃借物の使用収益を継続する場合、賃貸人がこれを知りながら異議を述べないときは、従前契約と同一の条件で更に賃貸借をしたものとなります。

この場合、存続期間の定めのない賃貸借になります。したがって、当事者は、いつでも解約の申し入れができ、解約の申し入れから、土地の賃貸借は1年経過後、建物の賃貸借は3か月経過後、動産の賃貸借は1日経過後に、終了します。

不動産賃貸借の対抗力

不動産の賃貸借の場合、これを登記すると、その後その不動産について物権(所有権など)を取得した者に対しても対抗できます。
(賃貸借の登記は、賃貸人と賃借人が共同して行う)

賃貸人と賃借人の義務

賃貸人の義務

  • 目的物を使用・収益させる義務
  • 目的物の使用収益に必要な修繕を行う義務
  • 賃借人が、必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちに償還を請求できるので、賃貸人は必要費を負担しなければならない
  • 賃貸人は、賃借人が有益費を支出したときは、賃貸借の終了のときに、価格の増加が現存する場合に限り、償還しなければならない。

賃借人の義務

  • 定まった用法に従って使用収益する義務
  • 使用収益に対する対価(賃料)を、毎月末、毎年末に支払う義務(後払いが原則)
  • 善管注意義務
  • 賃貸借契約終了時に、借りたときの状態に戻して返還する義務(目的物返還義務・付属物収去義務

賃借権の譲渡・転貸の制限

賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができません。(無断転貸は禁止

賃借人が上記に違反して、第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、賃貸人は、契約の解除をすることができます。(無断転貸した場合、原則、契約解除できる

ただし、例外的に、「背信的行為と認めるに足らない特別な事情」があるときは解除できません。(判例)

転貸の効果

宅建:転貸の具体例

適法に転貸した場合、転借人Cは、賃貸人Aに対して直接に義務を負います。具体的に転借人Cが賃貸人Aに負っている義務は、「賃料支払義務」、「用法に従って使用する義務」、「目的物返還義務、」「付属物収去義務」です。

賃料の支払い義務について、賃貸人は、賃借人にも転借人にも支払い請求ができます。少し疑問に思えるかもしれませんが、詳細解説は「個別指導プログラム」で解説します。

賃貸人Aは、転借人Cに対して、賃借料・転借料の低い方の額しか請求できない。

賃貸借契約が解除された場合、転貸借はどうなるか?

  • 賃借人Bが賃料の延滞など「債務不履行」に陥ってAB間の賃貸借契約が「解除」された場合、
    賃貸人Aは「転借人Cに催告しなくても」、転借人Cに対抗できる
  • AB間の賃貸借契約が「合意解除」した場合、
    賃貸人は、解除をもって「転借人」に対抗することは「できない」。
  • 期間の満了」「解約の申し入れ」によってAB間の賃貸借契約が「解除」される場合、
    賃貸人Aは、転借人Cにその旨の「通知」をしなければ、転借人Cに対抗することはできない。