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抵当権

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抵当権とは?

抵当権とは、「担保物権」の一種で、 分かりやすい簡単な例が、お金を貸した時に不動産等で保証してもらうことです。

宅建:抵当権の例

BがAにお金を貸しました。
このことにより、債権者Bは「Aに対する貸金債権」を有します。

貸したはいいけど、お金が返ってこなかったら債権者Bは困りますよね!?
この貸金債権を保証(担保)するために、債権者Bは、A所有の建物に抵当権を設定してもらいます。
(=債務者Aが、A所有の建物に、債権者Bのために抵当権を設定する)

そうすることで、もし、Aが返済できなかったとしても、Bが抵当権を実行して(競売にかけて)、競売代金から返してもらう(優先弁済を受ける)ことができます。

抵当権を設定できるもの

抵当権の設定できるもの(対象物)は不動産地上権永小作権です。これらを抵当権の目的物という言い方をします。

土地の賃借権には抵当権を設定できないので注意しましょう!

抵当権の成立要件

抵当権者と抵当権設定者の抵当権設定契約によって成立します。成立は契約によるので、質権とともに約定担保物権です。

抵当権者は債務者である必要はなく、第三者でも抵当権を設定できます。上図でいえば、Aの債務について、第三者Cが、C所有の建物に抵当権を設定することも可能です。(Cを物上保証人という)

抵当権の対抗要件

抵当権は登記をすることで対抗力を備えます。抵当権の順位は登記の前後(先後)によります。
一番初めに登記された抵当権を「1番抵当権」、そのあとに登記された抵当権を「2番抵当権」という風に呼びます。

抵当権の効力

抵当権の効力は大きく分けて下記3つに及びます。

  1. 土地と建物
  2. 付加一体物(付合物・従物)
  3. 果実(法定果実・天然果実)

土地と建物

抵当権を設定した土地や建物について抵当権の効力が生じます。もし、土地付き建物があって、建物だけに抵当権を設定した場合、建物だけに抵当権が及び、土地には抵当権の効力は及びません。逆も同じです。

付加一体物

付加一体物とは、抵当権を設定した不動産にくっついている物を指し、細かく分けると「付合物」と「従物」に分けられます。
付合物とは、例えば、建物の増築部分や土地上の取り外しの困難な庭石を指します。付合物については、抵当権設定前後に関わらず、抵当権の効力が及びます。

一方、従物(従たる権利)については、抵当権設定当時に存在したものに限って、抵当権の効力が生じるとされています。(判例)
例えば、建具や畳、取り外しのできる庭石等、土地賃借権です。

ガソリンスタンドの店舗建物に抵当権を設定した場合、地下タンクや洗車機については「従物」として抵当権設定当時に存在していれば抵当権の効力が生じると判例ではいっています。

果実

果実とは、抵当権を設定した物から生じる収益をいい、「天然果実」と「法定果実」の2つに分けられます。

天然果実とは、例えば、農地に抵当権を設定した場合の、その農地で収穫される農作物を指します。

法定果実とは、例えば、賃貸用マンションの「賃料」や土地の「地代」、貸付金の「利息」などです。法定果実については、払い渡し前に差し押さえることで抵当権の効力が生じます

被担保債権の範囲

抵当権の被担保債権は、通常、金銭債権です。簡単に言えば、抵当権で保証してもらう大元の債権です。お金を貸したはいいけど返済されないと困るので、抵当権を設定してもらうわけです。この場合の貸金債権が被担保債権です。

そして、「被担保債権の範囲」とは、抵当権によってどこまで保証されるか?ということです。貸したお金(元本)はもちろん、利息、遅延損害金や違約金など元本に付随するものも含まれます。

ただし、後順位抵当権者などの利害関係人が存在する場合、利息や遅延損害金については最後の2年分に限られます。

抵当権の譲渡

抵当権者Aが抵当権を設定していない無担保の債権者Bに抵当権を譲渡することを言います。この場合、Aの配当額の範囲内でBが優先弁済を受けることができます。

抵当権の放棄

抵当権者Aが抵当権を設定していない無担保の債権者Bに抵当権を放棄することで、AとBが同順位となり、Aの配当額の範囲内で、AとBの債権額の割合でそれぞれが優先弁済を受けることができます。
細かい計算方法については個別指導プログラムで解説します。

抵当権の順位譲渡

抵当権者Aが後順位抵当権者Bに抵当権を譲渡することを言います。この場合、AとBの配当の合計額の範囲内でBが優先弁済を受けることができます。
細かい計算方法については個別指導プログラムで解説します。

抵当権の順位放棄

抵当権者Aが後順位抵当権者Bに抵当権を放棄することで、AとBの配当の合計額の範囲内で、AとBの債権額の割合でそれぞれが優先弁済を受けることができます。
細かい計算方法については個別指導プログラムで解説します。