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取引士

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宅地建物取引士とは?

平成26年(2014年)3月末までは「宅地建物取引主任者」と呼ばれていましたが、現在は「宅地建物取引士」と名称変更されました。一般的には「取引士」や「宅建士」と呼ばれます。

そして、取引士は、毎年10月に行われる①取引士資格試験に合格し、②受験した場所の都道府県知事の登録を受け、③取引士証の交付を受けたものを言います。つまり、単に宅建試験に合格しただけで取引士になれるわけではありません。①合格 ②登録 ③取引士証の交付 の3つが揃って取引士となります。

>>取引士資格試験の概要はこちら

取引士だけができる事務(法定業務)

次の3つの業務については、取引士でないと行うことができません。たとえ、宅建業者の代表(社長など)であっても、取引士でないなら、次の3つの業務は行えません。

  1. 重要事項の説明をすること
  2. 重要事項説明書(35上書面)に記名押印すること
  3. 37条書面(一般的には契約書)に記名押印すること

※記名押印とは、名前を書いて、印鑑を押すことです。

>>重要事項説明の詳細解説はこちら

>>37条書面に関する詳細解説はこちら

取引士の登録の基準(欠格事由)

取引士の登録を受けることができないのは どういう場合か?これからお伝えする登録の基準に引っかかると登録を受けることができません。逆に言えば、この基準に一つも該当しなければ、取引士の登録を受けることができると言う事です。下記は文字ばかりで分かりにくいかもしれませんが、「個別指導プログラム」では、図を使って解説しているのでさらにイメージしやすいでしょう!
※下記1~8は「宅建業者の免許の基準」と同じです。

  1. 「①成年被後見人」「②被保佐人」「③破産者で復権を得ない者」
    「①成年被後見人」や「②被保佐人」は取引士の登録を受けることができません。そして、「③破産した者」は、復権を得たら「すぐに」免許を受けることができるが、復権を得ていない場合は登録を受けることができません。つまり、復権を得たら、5年を待たず登録を受けることができます。
  2. 「①不正手段で免許取得した者」「②業務停止処分事由に該当し、情状が特に重い者」「③業務停止処分に違反した者」
    ①~③の者は登録消除処分を受けます。そして、登録消除処分日から5年間は登録を受けることができません。つまり、登録消除処分の日から5年が経過すれば登録を受けることができます。
  3. 「①不正手段で免許取得した者」「②業務停止処分事由に該当し、情状が特に重い者」「③業務停止処分に違反した者」が法人である場合、聴聞の期日及び場所の公示日前60日以内に、その法人の役員だった者
    ①~③ が法人の場合、「一部の役員」も欠格となり、登録が受けられないと言う事です。では一部の役員とはどんな役員か?それは、「聴聞の期日及び場所の公示日前 60日以内に、その法人の役員だった者」を指します。つまり、免許取消直前まで役員だった者は欠格の対象となるわけです。会社(法人)との連帯責任といっ たイメージですね。これらの役員も免許を取り消された日から5年間は登録を受けることができません。つまり、免許取消しの日から5年が経過すれば登録を受 けることができます。
  4. 「①不正手段で免許取得した者」「②業務停止処分事由に該当し、情状が特に重い者」「③業務停止処分に違反した者」で免許取消処分の聴聞の期日および場所が公示された日から処分の決定の日までの間に相当の理由なく廃業の届出をした者
    免 許取消処分を受ける場合、事前に「聴聞」という言い訳を話す機会が作られます。つまり、いきなり、免許取消!ということにはなりません。だから、免許取消 の処分を受ける前に、ヤバイ!とおって、廃業の届出をして宅建業を止めよう!そして、すぐに免許を取り直そう!という業者も出てくるわけです。これを「処 分逃れ」というのですが、そんなことをしても悪いことをしたのであれば5年間は免許を受けることができませんよ!というのが、今回の内容は登録の基準なので、上記のような届出をした個人業者本人は、廃業の届出をした日から5年間は登録を受けることができません。
  5. 上記4で廃業の届出をした者が法人の場合、聴聞の期日及び場所の公示日前60日以内に、その法人の役員だった者
    これは、3の内容と考え方は同じです。処分逃れをしたのが法人の場合、「一部の役員」も欠格となり、登録が受けられないと言う事です。「一部の役員」とは、「聴聞の期日及び場所の公示日前 60日以内に、その法人の役員だった者」を指します。これらの役員も法人同様、廃業の届出をした日から5年間は登録を受けることができません。
  6. 禁錮以上の刑に処せられた者
    刑 には色々あるのですが重い順に並べると、「死刑→懲役刑→禁錮刑→罰金刑→過料」となります。死刑になったら、もう刑務所から出ることがないのでもう一生登録を受けることはできません。なので、ここでは、「懲役刑」「禁錮刑」を対象していると考えてください。この場合、犯罪名に関係なく、刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5年間は登録を受けることができません。この「刑の執行が終わった非」とか「刑の執行を受けることがなくなった日」とはいつなのか?個別指導プログラム」で詳しく解説しています!
    もし、「懲役刑」や「禁錮刑」に執行猶予が付いている場合は、執行猶予期間中は免許を受けれませんが、執行猶予期間が満了すれば直ちに(すぐに)免許を受けることができます。
  7. 暴力的な犯罪等一定の罪で罰金刑に処された者
    宅建業法違反 ②傷害 、現場助勢、暴行、凶器準備集合及び結集、脅迫罪 ③背任罪などを理由に罰金刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年間は登録を受けることができません。
  8. 暴対法に規定する暴力団員等暴対法の正式名称は「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」で、この法律に規定する暴力団員暴力団員でなくなった日から5年を経過していない者は欠格として登録を受けることができません。
  9. 「①不正手段で登録を受けた者・取引士証の交付を受けたもの」「②事務禁止処分事由に該当し、情状が特に重い者」「③業務停止処分に違反した者」
    取引士の監督処分は重い順に「登録消除処分」→「事務禁止処分」→「指示処分」です。①~③の者は「登録消除処分」を受けます。そして、登録消除処分日から5年間は登録を受けることができません。つまり、登録消除処分の日から5年が経過すれば登録を受けることができます。
  10. 上記9の事由によ登録消除処分の聴聞の期日および場所が公示された日から処分の決定の日までの間に相当の理由なく、自ら登録消除の申請をした者
    登録消除処分を受けるのが嫌だから、自ら進んで登録消除を申請して登録消除処分された者です。この者は、登録消除された日から5年間は登録を受けることができません。
  11. 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者
    営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者」とは、法定代理人から営業の許可を受けていない未婚の未成年者を指しますが、イメージしにくいと思います。なので、「個別指導プログラム」ではイメージしやすいように解説しています!
    そして、「営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者」、登録を受けることができません。
    上記以外の「営業に関し成年者と同一の行為能力を有する未成年者」や「婚姻した未成年者」は欠格ではないので登録を受けることができます。これも比較しにくいので、「取引士の登録」と「宅建業者の免許」を対比させて「個別指導プログラム」では表にして解説しています!
  12. 事務禁止期間が満了していない者
    取引士が事務禁止処分(禁止期間:1年以内)を受けた場合、事務禁止期間中は登録を受けることができません。
    【注意】
    自ら登録消除の申請をして登録消除されても、5年を待つ必要はなく、事務禁止処分期間が満了すれば直ちに登録を受けることができます。

登録の申請

宅建試験に合格したあとに、「取引士の登録」をするのですが、登録の申請は「宅建試験の受験地」の都道府県知事に対して行います。

【注意点】
住民票のある都道府県と受験地が異なる場合、受験地の都道府県知事に申請する

取引士資格登録簿への登録

登録の申請がされると、都道府県知事は「取引士資格登録簿」と呼ばれる管理台帳に以下の項目を登録します。

取引士資格登録簿記載事項

  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • 本籍(日本の国籍を有しない場合は、その者の国籍)
  • 試験の合格年月日および合格証書番号
  • 宅地建物取引業者の業務に従事している場合は、当該宅地建物取引業者の商号(または名称)および免許証番号

変更の登録申請

上記資格登録簿に登載された事項について変更が生じた場合には、登録を受けた者は「遅滞なく」、登録を受けた知事に対して変更の登録申請書を提出しなければなりません。これを「変更の登録」と呼びます。

【注意点】

  • 「宅建業者」の「変更の届出」は「30日以内」に届出となっており、異なる
  • 「変更の登録」は「取引士自身が行うもの」で、宅建業者には変更の登録申請を行う義務はない

登録の移転

登録している都道府県知事以外の都道府県に所在する宅建業者の事務所に①従事しようとしたり、②すでに従事している場合、登録の移転をすることができます。
例えば、東京都知事の登録を受けているAが、埼玉県にある宅建業者の事務所で働くこととなった場合、Aは「登録の移転」をすることができます。

【注意点】

  • 登録の移転は「任意」であり「義務」ではない。つまり、上記事例でAは登録の移転をしなくてもよい(違反ではない)。
  • 事務禁止期間中は登録の移転申請はできない

登録の移転申請の手続き

  • 登録の移転申請は、「現に登録している知事を経由」して、移転先の知事に対して行います。
  • 移転後の知事は、遅滞なく、「申請者(取引士)」と「移転前の知事」に対して登録の移転申請が完了したことを通知しなければなりません。

登録の移転に伴う取引士証の交付

  • 登録の移転があると、従前の取引士証は失効する
  • 引き続き、移転先で取引士としての事務を行う場合、「登録の移転申請」と併せて「取引士証の交付申請」を行う必要がある
  • 移転後の知事から交付される取引士証と、従前の取引士証とは「引換え」で交付される
  • 新しい取引士証の有効期間は従前の取引士証の残存期間となる。つまり、新しい取引士証の交付から5年ではない!

取引士の死亡等の届出

取引士が下記事由に該当した場合、届出義務者は「30日以内」にその旨を登録を受けている知事に届出なければなりません。

【注意点】
「変更の登録」は「遅滞なく」であるのに対し、「死亡等の届出」は「30日以内」となっている

①死亡
取引士が死亡した場合、「相続人」が「死亡を知った日から30日以内」に届出をしなければなりません。

②成年被後見人・被保佐人
取引士が成年被後見人や被保佐人なった場合、「成年後見人・保佐人」が「取引士が成年被後見人・被保佐人になった日から30日以内」に届出をしなければなりません。

③破産
取引士が破産した場合、「本人」が「破産者になった日から30日以内」に届出をしなければなりません。

④成年者と同一の行為能力を有しない未成年者になった場合
この点については、宅建試験で問われると間違える人が多い部分で重要な部分なので、「個別指導プログラム」で解説しています。

⑤一定の罪により罰金刑を受けたり、禁固刑以上に処された場合
取引士が、傷害罪等を理由に罰金刑を受けたり、禁固刑以上の刑に処された場合、取引士本人が刑を受けた日から30日以内に届出をしなければなりません。